解体業は危険?足場倒壊を防ぐ安全対策と強風時の作業ルールを求職者向けに解説

解体工事は高所作業も多いため、足場を組む現場は少なくありません。しかし、作業用足場には倒壊のリスクが潜んでいるため、倒壊対策を取る必要があります。現場で実践すべき具体的な倒壊対策や安全基準を、事前に正しく理解しなければいけません。
この記事では、解体工事で足場が倒壊する原因や、現場で行われている具体的な安全対策について解説します。また、万が一事故が起きた際の責任の所在や保険の仕組みもまとめました。この記事を読めば足場倒壊のリスクと正しい知識が深く理解できます。解体業界への就職や安全な業者選びを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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解体現場で「足場倒壊」が起きる原因と作業員へのリスク

解体現場で足場の倒壊事故が起こることには、要因があります。主な原因とリスクは以下の3つです。
- 強風時に防音シートが「ヨットの帆」になってしまう
- 「壁つなぎ」の不足など、手抜き工事による強度低下
- 作業員の命に関わる「墜落・転落」と近隣への被害
強風時に防音シートが「ヨットの帆」になってしまう
解体現場の足場には、粉塵の飛散を防ぐため養生用のメッシュシートが張られています。強風時にはこのシートが帆のような役割を果たし、足場全体に巨大な風圧がかかります。足場全体に強い力がかかった結果、倒壊し、大事故につながるケースも珍しくありません。
特に、建物の解体工事初期はシートが広範囲に張られているため、風の影響を非常に強く受けるタイミングです。天候による環境の変化を正確に予測したうえで、慎重に足場を組むことが求められます。
「壁つなぎ」の不足など、手抜き工事による強度低下
足場を建物本体に固定する「壁つなぎ」は、労働安全衛生規則によって設置間隔や強度が厳格に定められています。そのため、解体前から初期はしっかりと強度が確保されます。しかし、解体工事が進むにつれて固定する壁がなくなるため、壁つなぎを外す業者も皆無ではありません。
POINT
壁つなぎの規定数未満の設置や手抜き工事は、倒壊の直接的な原因になりかねません。工事末期にかけては構造的なバランスが崩れやすいため、進捗に合わせて計画的な付け替え作業が不可欠です。
作業員の命に関わる「墜落・転落」と近隣への被害
万が一、足場が倒壊すると、作業員の命に関わる重大な人身被害を引き起こします。高い位置から鉄パイプや部材が落下するため、地上に作業員などがいる場合、致命的な事故につながる恐れがあります。
また、足場が倒壊することで近隣の住宅や車両などを損壊し、物的に甚大な被害を起こす事故も少なくありません。近隣の住人だけでなく、通行人を巻き込む危険性も潜んでいるため、解体工事の現場には極めて高い安全意識が要求されます。
無理な作業はさせない!強風・台風時の「法律のルール」

解体工事で足場を倒壊させないためには、天候を踏まえたルールを正しく把握することが大切です。ここでは、労働安全衛生規則で定める作業中止のルールや現場でできる強風対策のポイント、日々の危険予知のコツを解説します。
労働安全衛生規則による「風速10m/s以上」の作業中止
高所での作業には、労働安全衛生法令等に基づく厳格な基準が設けられています。平均風速10m/秒以上の強風の場合、高所作業を中止し、足場のシートなどを取り外す対策を取らなければいけません。このルールを守らないと、足場全体に風圧がかかり、倒壊する恐れがあります。
無理な作業をさせないための法律上のルールを守ることが、安全確保の第一歩です。日頃から気象情報をこまめに確認し、現場を適切にコントロールする管理体制が求められます。
台風接近時に行う「養生シートのたたき(絞り)」
台風の接近が予測される場合は、事前に足場のメッシュシートを束ねて風通しを良くしましょう。これは「シートのたたき(絞り)」と呼ばれる、重要な台風養生のひとつです。シートを束ねることで、強風による圧力を軽減し、足場の倒壊を防げます。
POINT
週末などの休工日と台風の接近が重なると、現場に作業員が不在となるため、リスクが高まります。前日段階でのシートの絞り込みと壁つなぎの増し締めを併用することが、倒壊事故を防ぐ効果的な手段です。
急なゲリラ豪雨や突風への備えと毎朝の危険予知(KYK)
日々の天候が急激に変化するようなゲリラ豪雨や突風に対しても、常に備えが必要です。悪天候や一定規模以上の地震の後には足場の異常点検を実施し、異常があれば直ちに補修することが義務付けられています。
また、毎朝の朝礼で作業内容に基づく危険予知(KYK)を行い、全員で情報を共有することも大切です。日々の地道な点検やKYKによるコミュニケーションが、不測の事態を避けるための強力な防波堤になります。
万が一事故が起きたら、作業員が「損害賠償」を払うの?

足場の倒壊事故が起きたら誰が責任を負うか、正しく把握することも大切です。ここでは、万が一の事故が起きた際の責任や保険を以下の3つの視点から解説します。
- 原則として損害賠償責任は「会社(元請)」が負う
- 会社が加入する「損害賠償責任保険」が命綱になる
- 個人の責任を問われる「ルール無視の身勝手な行動」
原則として損害賠償責任は「会社(元請)」が負う
解体工事中に足場倒壊などの事故が起きた場合、その損害賠償責任は、原則として施工業者である会社や元請けが負います。事業活動において生じた損害は、その事業を統括する企業が責任を負うという法的な仕組みに基づいているためです。
POINT
個別の工事契約の内容や事故が起きた状況によって、責任の所在は変わるケースがあります。実際のトラブルに直面した際は、専門の弁護士や公的機関へ速やかに相談しましょう。
会社が加入する「損害賠償責任保険」が命綱になる
会社が責任を負うための強力な後ろ盾となるのが、企業が加入する各種の損害賠償責任保険です。足場の倒壊によって近隣の建物を破損させたり、通行人にケガをさせてしまったりした場合、賠償額は非常に高額になります。保険に加入していないと、補償により会社の経営が傾くことも少なくありません。
優良な解体業者は万が一の事態に備えて、事業用の各種工事保険に加入しています。作業員が個人的に多額の賠償を背負うリスクを回避する仕組みが整えられているので安心です。
個人の責任を問われる「ルール無視の身勝手な行動」
解体工事で足場が倒壊した場合、基本的に作業員が責任を負うことはありません。しかし、いかなる場合でも作業員個人の責任が免除されるわけではありません。会社が定めた安全ルールを故意に無視した場合は、個人の重大な過失が問われる可能性があります。
墜落制止用器具を使用しなかったり、禁止された危険な手順を独断で行ったりした結果の事故は、作業員自身に責任が及ぶ例外ケースです。安全な工事環境は、会社側の管理体制と個人のルール遵守という両輪で成り立っています。
未経験でも安心!自分の身を守るための「安全装備」と「教育体制」

足場の倒壊は、作業員自身で防げない場合があります。しかし、未経験者でも墜落制止用器具の使用や適切な保護具の着用、定められたルールを順守することで自分の身が守れます。不安を解決する参考になるため、ぜひご覧ください。
フルハーネス型墜落制止用器具(安全帯)の徹底
高所作業において、作業員の命を守る最後の砦となるのがフルハーネス型の墜落制止用器具です。高所作業では、足場の作業床の端など墜落の危険がある場所で、安全帯などを使用しなければいけません。取扱説明書を参考に、器具を正しく着用することで、致命的な落下事故のリスクを大幅に減らせます。
以下の記事では、高所作業での安全対策を詳しく解説しています。落下防止対策など参考になる内容のため、併せてご覧ください。
合わせて読みたい関連ページ
入社直後の安全研修とヘルメット等の保護具支給

優良な企業は、未経験者に対して徹底した安全研修を実施することが一般的です。現場に出る前に危険の予測方法や正しい作業手順を学ぶ機会が用意されています。しかし、中には「安全装備は自腹で揃えるもの」という、劣悪な業者もあります。事故による怪我をしないためには、基本的な保護具を無償で支給してくれる会社を選びましょう。
先輩と組んで動く「一人作業禁止」のルール
未経験者が現場の危険に気づかず事故に遭うのを防ぐために、現場では一人作業が制限されることが一般的です。原則として経験豊富な先輩作業員とペアを組み、常に指示や確認を受けながら作業を進めます。わからないことがあればすぐに質問できるサポート環境が、現場の事故防止に大きく貢献します。
未経験者が「安全第一の優良企業」を見極める3つのポイント
解体工事未経験の方は、以下の3つのポイントから安全第一の企業を見極めてみてください。
- 「有資格者」が現場をしっかり管理しているか
- 面接で「悪天候時の対応ルール」を即答できるか
- 社会保険や各種保険に完備・加入しているか
「有資格者」が現場をしっかり管理しているか
高さ5m以上の足場の組み立てや解体などにおいては、作業主任者が現場を指揮することが法令で定められています。求人票や企業のホームページを確認し、有資格者が多数在籍しているかをチェックしてみてください。資格取得の支援制度がある会社は、社員の教育に力を入れている証拠です。
面接で「悪天候時の対応ルール」を即答できるか
企業の安全意識を見抜くために、面接の場で悪天候時の対応について質問することは有効な手段です。「台風の時はどう対応しますか?」と尋ねた際、具体的なルールを即答できる企業は信頼できます。悪天候時の対応基準を曖昧にしてごまかす企業は、安全管理体制に不安が残るため、入社を慎重に判断する必要があります。
社会保険や各種保険に完備・加入しているか
保険制度の充実度は、企業が社員をどれだけ大切にしているかを測るバロメーターです。健康保険や厚生年金などの社会保険の完備は、安心して長く働くための大前提になります。業務中の事故をカバーする労災保険の上乗せ制度や、損害賠償保険に加入しているかも重要です。適切な保険に加入している企業を選べば、業務へ集中できます。
社員の命と安全を絶対妥協しない株式会社ビクトリー

株式会社ビクトリーは、働く全社員の命と安全を守ることを最優先に行動しています。危険を伴う解体工事の現場において、事故を防ぐという強い決意のもとで安全教育と設備投資を行っています。
ビクトリーは賠償責任保険 請負業者賠償責任保険 労災保険
従業員の安心保険「Jマスター」に加入済み
未経験からでも安心して成長できるよう、入社後の研修プログラムや資格取得のサポート体制を整えているのが特徴です。長く安定して働ける環境を求めている方は、充実した福利厚生のある当社へぜひ一度ご相談ください。
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まとめ
この記事では、解体工事における足場の倒壊対策とリスクについて解説しました。強風による防音シートへの風圧や壁つなぎの不足が主な倒壊原因で、悪天候時は法令に基づく作業中止や事前の対策が不可欠です。
万が一の事故に対する損害賠償は原則として会社が負いますが、ルールの無視は個人の過失にもつながります。未経験から業界に挑戦する際は、面接などを通じて企業の安全管理に対する姿勢を見極めることが重要です。足場の倒壊リスクを正しく理解し、見えない安全対策と教育を徹底する業者を選ぶ一助にしてみてください。

