解体工事で出る廃材種類別処分方法について

解体工事では大量の廃材が発生しますが、その処分方法を理解できていない方もいるのではないでしょうか。解体で発生する廃材は、種類ごとに適切な処理方法が異なります。特に草加市で解体を予定している方は、地域の廃棄物処理ルールを把握しておくことが重要です。
この記事では、解体工事で発生する代表的な廃材の種類と、それぞれの適切な処分方法を詳しく解説します。適切な処分を行い、コスト削減や環境負荷の軽減を目指しましょう。
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解体工事で発生する廃材とは?
解体工事では、建物の構造や内装によってさまざまな廃材が発生します。主なものとして以下のようなものがあります。
- 柱や床材、合板などの木材や木くず
- 塩ビ管、断熱材、外装材などのプラスチック
- 基礎や外壁、ブロック塀などのコンクリート
- 窓ガラス、ドアのガラス部分などのガラス
- 壁材、天井材などの下地で使われる石膏ボード
それでは、それぞれの廃材の処分方法について詳しく見ていきましょう。
木材や木くず
木材は解体現場で最も多く発生する廃材のひとつです。木材系の廃材には、再利用可能なものと、処分が必要なものがあります。近年はリサイクルなどで再利用されるケースも増えています。
木材や木くずの処分方法は、基本的にリサイクルか焼却・埋立です。現在は木材や木くずの廃材のうち、90%以上が建築資材や燃料として、リサイクルされています。リサイクル可能な木材は、処理費用を抑えるためにも分別しておくことが大切です。
プラスチック
プラスチックは、建築資材や配管材として幅広く使用されており、解体時にも大量に発生します。プラスチックもリサイクルされる割合が高く、以下のような方法で再利用されています。
- プラスチック製品や衣類の材料として使用する
- 紙くずや木くずと混ぜて燃料として使用する
- 焼却時の排熱を利用したエネルギーとして使用する
適切に分別すればリサイクル率を高めることができ、環境負荷の低減につながります。そのため、プラスチックも廃棄時に分別することが重要です。
コンクリート
建物にはコンクリートも大量に使用されるため、解体時には廃材が発生します。コンクリートは重量があるため、運搬や処理のコストが高い傾向があります。しかし、適切に処分すれば再利用可能な資源です。
コンクリートは、リサイクルされることで道路や駐車場などの舗装材として使われることの多い材料です。重量物でもあるコンクリートは、リサイクルすることで廃棄費用が抑えられます。そのため、できるだけリサイクルすることで処分費用を軽減できます。
ガラス
窓や室内ドアで使われるガラスも、解体時には廃材として必ず発生します。ガラスは細かく粉砕し、高温で溶かすことで新しいガラス製品の材料として再利用されます。そのため、廃棄処分されることは少なく、リサイクルされることの多い材料です。
廃材として再利用されるガラスは、新しいガラスの材料になるだけでなく、以下のような方法でも使用されます。
- 歩道や公園のカラー舗装の材料
- 道路やアスファルトの骨材
石膏ボード
石膏ボードは、建物の内装の下地材として天井や壁などで広く使われています。石膏ボードも再利用が可能な建材のため、リサイクルすることで、新たな用途で使われることの多い材料です。石膏ボードは、リサイクルすることで、主に次のような方法で使用されます。
- 再び石膏ボードとして使われる
- 骨材と混ぜてセメントとして使われる
- 土地改良の材料として使われる
POINT
このように、石膏ボードは幅広い用途があるため、積極的にリサイクルし、廃材を減らすことが重要です。
解体で発生した建築廃材を個人で処分する方法
解体工事で発生した廃材は、個人でも処分する方法があります。個人で廃材を処分する際は、以下の中から適切な方法を選びましょう。
- 粗大ごみに出す
- お店で引き取ってもらう
- 不用品の回収業者に引き取ってもらう
- リサイクルショップで売る
- ネットオークションやフリマアプリに出品する
粗大ごみに出す
廃材の処分方法で、多くの方が最初に思いつくのが、粗大ゴミとして処分する方法です。解体で発生した廃材も、自治体に依頼すれば、粗大ごみとして処分してもらえます。自治体ごとに定められた方法で、処分を依頼し、適切に廃棄しましょう。
草加市では、インターネットか電話申し込みで、粗大ごみの処分を依頼できます。処分する廃材の種類によって、処分費用が異なるため、事前にいくらかかるかを調べておきましょう。
お店で引き取ってもらう
解体で発生した廃材の中には、店舗で引き取ってもらえるものもあります。例えば、家具や家電は引き取ってもらえる廃材の代表です。家電の場合、店舗に依頼すれば処分してもらえます。家具などは、新しいものの購入時に引き取ってくれる店舗もあります。
ただし、建物に使われていたコンクリート片やガラスなどは、リサイクルショップなどでは買取をしていません。そのため、別途処分が必要です。
不用品の回収業者に引き取ってもらう
廃材が大量で、分別が面倒な場合は、不用品の回収業者に引き取ってもらう方法もあります。不用品の回収業者に依頼すれば、お金はかかりますが、発生した廃材を処分してもらえます。
ただし、不用品の回収業者の中には、後から高額な費用を請求するような悪質な業者が皆無ではありません。そのため、信頼できる業者選びが重要です。
リサイクルショップで売る
廃材の中でも、まだ価値のあるものは、リサイクルショップで売れる場合があります。見た目や機能に使用上の問題がなければ、家具や家電などは、買取が可能です。リサイクルショップに売れば、処分費用がかかりません。お金になって得をすることもあります。
ただし、買取できるかどうかはお店によってことなるため、実際に査定を受けなければいけません。そのため、問題なく使えそうなものは、査定を依頼しましょう。
ネットオークションやフリマアプリに出品する
解体工事で出る廃材を処分する方法の一つとして、近年注目されているのがネットオークションやフリマアプリの活用です。
特に、木材を中心とした廃材は、一見すると価値がないように見えても、DIYを楽しむ方々にとっては魅力的な素材となり得ます。自分で家具を作ったり、リメイクを楽しんだりしたいというニーズが高まっており、そういった方々に直接販売できる点がメリットです。
ネットオークションやフリマアプリを利用すれば、廃材を必要とする人を見つけやすく、リサイクルにもつながります。
ただし、注意点もあります。ネットオークションやフリマアプリでは、買い手が見つかるまで時間がかかることがあり、すぐに処分したい場合には不向きです。急いで廃材を片付けたい場合は、他の処分方法を検討するのが賢明でしょう。
個人で処分するのが難しい廃材
家具や家電などは個人でも処分が可能です。しかし、廃材の中には、以下のような個人では処分が難しいものもあります。
- 金属・木製・陶器・プラスチック製品
- 大量の廃材
ここからは、こうした廃材の処分方法について、解説します。
金属・木製・陶器・プラスチック製品
金属や木材、陶器やプラスチックは、一般ごみとして個人で処分することは可能ですが、専門の業者に依頼することがおすすめです。なぜなら、個人で処分すると再利用されず、そのままゴミとなるケースが多いからです。
しかし、専門業者に処分を依頼すれば、適切に分別され、再利用されます。処分に困る廃材は、専門の処分業者に依頼しましょう。
大量の廃材
大量の廃材も、個人では処分が困難です。ゴミ袋で処分できる程度なら個人でも廃棄できます。しかし、大量のゴミ袋が必要になる量や入りきらない廃材は、一般ごみとして処分できません。
そのため、大量に発生した廃材は、産廃処理業者に処分を依頼しましょう。解体業者は産廃処理業者と取引があることも多いため、業者間のつながりを利用すると、スムーズに処分できます。
廃材を処分する際の注意点
廃材を処分する際は、以下の点に注意が必要です。
- 不法投棄をしない
- アスベストは適切に処理する
- 回収を依頼する場合は早めに
- 悪徳業者を利用しない
それぞれの、注意点について、詳しく見ていきましょう。
不法投棄をしない
廃材を処分するうえでは当然ですが、不法投棄は絶対にしてはいけません。廃棄場所周辺の環境へ悪影響を及ぼし、第三者が怪我をする恐れがあるからです。自分で処分できない場合は、必ず廃棄処分業者に依頼しましょう。
POINT
不法投棄をすると、罰則が科される場合があります。懲役刑や高額の罰金の支払いを命じられることもあるため、廃材は自治体ごとにルールに従って、処分しましょう。
アスベストは適切に処理する
古い建物を解体した場合、廃材の中にアスベストが混ざっていることもあります。アスベストは、人体に有害な物質のため、適切に処分しなければいけません。解体前には調査が義務づけられているため、解体前にアスベストの有無を確認する必要があります。
アスベストの処分には、専門的な知識が必要です。そのため、一般的な産廃処分業者ではなく、アスベストの処分が可能な業者に依頼しましょう。
回収を依頼する場合は早めに
廃材の処分を依頼する際は、早めに回収を頼んでおきましょう。なぜなら、時期によっては処分業者もすぐに対応できないからです。特に引っ越しシーズンの3月は、処分業者も多忙なため、回収に時間がかかる場合もあります。
解体工事が決まった段階で、廃材の処分をあらかじめ依頼すれば、スムーズな回収が可能です。計画的に解体工事を進めるためにも、廃材の処分は前もって依頼しておきましょう。
悪徳業者を利用しない
廃材の処分を業者に依頼する際は、悪徳業者を選ばないことも重要です。悪徳業者とは、産廃処分の許可を持たず、費用面でトラブルになるような業者です。悪徳業者に依頼してしまうと、不法投棄されたり多額の費用を請求される恐れがあります。
悪徳業者の見極めは、容易ではありませんが、処分費用が極端に安い場合は注意しましょう。また、どのように処分するのかなどを質問し、返答が曖昧な場合も、悪徳業者の可能性があるため、避けた方が賢明です。
まとめ
解体工事で発生する廃材は、適切な方法で処分することが重要です。自治体のルールを確認し、リサイクルできるものは分別して適正な処理を行いましょう。特に、アスベストのような有害物質を含む廃材については、専門業者に依頼することが不可欠です。
また、不法投棄は厳しく規制されているため、必ず適正な手続きを踏んで処分しましょう。信頼できる解体業者や産業廃棄物処理業者に相談することで、安全かつ効率的に廃材を処理することができます。