Loading...

お役立ちコラム

column

解体知識

解体工事の地中埋設物とは?撤去しないリスクや費用負担・発見時の対応フローを全解説

解体工事の地中埋設物とは?撤去しないリスクや費用負担・発見時の対応フローを全解説

解体工事を進める際、予期せぬトラブルの原因となるのが「地中埋設物」です。これが見つかると、追加費用の発生や工期の遅延を招く恐れがあります。地中埋設物の多くは想定外に見つかるため、対応に苦慮するケースも珍しくありません。

そこでこの記事では、地中埋設物の種類や調査方法、発見時の適切な対応フローを専門的な視点から詳しく解説します。地中埋設物が見つかっても慌てずに対応する知識が身につくため、ぜひ最後までご覧ください。

解体工事で問題になる「地中埋設物」とは?

地中埋設物

地中埋設物は、建物の解体中に土の中から発見される「本来そこにあるべきではない物」の総称です。ここでは、解体工事の邪魔となる地中埋設物の種類や扱い、掘るべき深さを解説します。

よく発見される地中埋設物の種類

地中埋設物には、主に以下のような種類があります。これらは適切に処理しないと、新築工事の妨げや土地の価値低下につながります。

  • コンクリートガラ
  • 浄化槽・古井戸
  • 廃材・ゴミ

POINT

かつての工事では、処分費用を浮かすために現場に埋め戻す悪質な慣習があったため、古い土地ほど注意が必要です。

意外な埋設物「自然石」の扱い

大きな岩や石などの「自然石」も、地中埋設物として扱われる場合があります。自然石は産業廃棄物ではありませんが、建て替えなどで基礎打ちに支障をきたすこともあるため、撤去が必要です。自然石の処分は、石の種類や大きさ、重量によって運搬・処分費用が大きく変動します。売買契約時の条件次第で負担者が変わる点に注意です。

地中埋設物を掘る深さの目安

地中埋設物の調査や撤去では、一般的に地表から1.5m〜2.0m程度の深さを目安に確認します。これは、一般的な木造住宅の基礎や配管が埋まっている深さに対応しているためです。ただし、過去にビルやマンションなど大規模な建物が建っていた場所では、さらに深い位置に巨大なコンクリート杭が残っている可能性も考慮しなければなりません。

地中埋設物の調査方法

地中埋設物の調査方法

地中埋設物のリスクを最小限に抑えるには、工事前の事前調査が不可欠です。着工前の調査方法は、一般的には以下の3つの方法があります。

  • 土地の歴史を調べる(地歴調査)
  • レーダーなどで調べる
  • 直接掘って調べる

それぞれの方法のメリット・デメリット、概要を以下にまとめました。

調査方法 概要 メリット デメリット 確実性
地歴調査 古地図や登記簿で過去の土地利用を調査 低コストで手軽。土壌汚染のリスクも予測可能。 あくまで予測であり、現物の有無は確定できない。
レーダー探査 電磁波で地中の異常を非破壊検査 舗装や庭を壊さず、短時間で広範囲を調査できる。 粘土質の土壌に弱く、小さなゴミは見落とす可能性あり。
試掘
(しくつ)
重機で実際に穴を掘って目視確認 埋設物の種類や深さを100%把握でき、最も確実。 重機の搬入が必要。庭や舗装を一部壊す必要がある。

土地の歴史を調べる(地歴調査)

まずは「地歴調査」で、その土地が過去にどのように使われたかを確認します。古い地図や登記簿謄本、空中写真などを照らし合わせ、以前の建物の用途や規模を把握します。

かつてガソリンスタンドやクリーニング工場として利用された土地は、埋設物だけでなく土壌汚染のリスクも考慮すべきです。公的な資料を紐解くことで、現地を掘らずともある程度の予測を立てられます。こうしたことから、土地の歴史を遡ることは、非常にコストパフォーマンスの良い調査方法です。

レーダーなどで調べる

地中レーダー探査機を使用し、地面を掘削せずに内部の異常を検知する方法もあります。電磁波を放射し、反射波の違いによって空洞や埋設管、コンクリート塊などの位置や深度を特定します。舗装されている駐車場や庭の植栽を壊さずに調査したい場合に有効な手段です。

レーダーによる調査は非破壊検査のため、近隣への騒音や振動を発生させず、数時間で広範囲をスキャンできる点がメリットです。ただし、粘土質の土壌では精度が落ちる点には留意しなければいけません。

直接掘って調べる

地中埋設物の調査方法で最も確実なのが、重機を用いて実際に数箇所を掘り返す「試掘(しくつ)」です。レーダーでは判別しにくい細かな建築廃棄物の混入具合や、土壌の正確な質、埋設物の具体的な大きさまで直接目で見て確認できます。

解体工事の契約前に試掘を行うことで、追加費用のリスクを事前に確定させ、納得感のある契約を結べます。建築計画がタイトな場合は、工期遅延を防ぐために最も信頼性の高い、プロが推奨する調査方法です。

地中埋設物が発見されたらどうなる? 工事の流れと適切な対応

地中埋設物が発見されたらどうなる?

事前の調査で地中埋設物が見つからなくても、作業中に発見されることは珍しくありません。そうした時に適切な対処法が分からなければ、作業が中断する恐れがあります。ここでは、作業中に地中埋設物が発見された場合の流れと対応を解説します。

工事は一時中断!まずは施主への「報告」が鉄則

埋設物が発覚した瞬間、業者は直ちに作業をストップし、速やかに施主へ連絡しなければなりません。この流れは、事前の見積書に「地中障害物は別途」と記載されているのが一般的だからです。独断で撤去を進めて後から高額な費用を請求すると、信頼関係を壊すだけでなく契約上の問題にもなります。そのため、まずは報告が最優先です。

現地確認または「証拠写真」の提示を求める

施主は報告を受けた際、可能な限り現地で実物を確認しましょう。立ち会いが困難な場合は、埋まっている状態や掘り起こした後の全景、サイズが分かる写真の送付を依頼してください。これらは追加費用の正当性を証明する重要な証拠となり、後のトラブルを防ぐために欠かせません。

追加見積もりの提示と合意形成

埋設物の種類と量が確定したら、業者から正式な「追加工事見積書」が提出されます。依頼者は、単価だけでなく、処分場の受け入れ伝票(マニフェスト)の発行有無も確認することが大切です。内容に納得できたら、必ず書面やメールで合意の意思を示してください。

POINT

合意形成を丁寧に行うことが、工期遅延を最小限に抑えるポイントです。

解体工事で地中埋設物を撤去する際の注意点

解体工事で地中埋設物を撤去する際の注意点

撤去作業においては、透明性と事前の取り決めが何より重要です。不透明な処理は、将来の地盤沈下や再建築時のトラブルに直結します。ここでは、スムーズな撤去のために欠かせない2つの具体的な注意点を解説します。

情報を共有しあう

地中埋設物を撤去する際は、施主と解体業者の間で、発見と撤去の状況をリアルタイムで共有することが大切です。LINEや共有ツールを活用し、現場の状況を随時アップしてもらうのが効果的です。土地の売買が絡む場合は、不動産仲介会社にも共有する必要があります。そうすることで、契約不適合責任の追及がスムーズに進むよう準備を整えられます。

追加費用の規定を明確にする

工事請負契約を締結する前に、地中埋設物が出た際の「費用算出ルール」を明確にしておくことも大切です。例えば、「1立方メートルあたり〇円」などの単価設定や重機を追加投入する場合の費用を事前に決めておくと安心です。あらかじめ上限額や判断基準を設けておくことで、想定外の出費に慌てることなく、冷静に対応できます。

地中埋設物の撤去費用の負担者

地中埋設物を撤去する場合、必ず費用がかかります。しかし、誰が費用を出すべきかは、土地の取得経緯や契約内容によって法的に決まります。以下の2つのパターンを正しく理解し、自身のケースがどちらに該当するかを確認してください。

  • 基本的には「土地の所有者(発注者)」の負担
  • 土地購入直後の場合:売主の「契約不適合責任」

基本的には「土地の所有者(発注者)」の負担

解体工事の見積もりは、通常「目に見える範囲」を対象としています。そのため、地中から予期せぬ物が出てきた場合、その処分は土地所有者である施主の責任となります。これは「受益者負担」の考え方に近く、土地を綺麗な状態にして次の用途に使うための必要経費として扱われます。事前に予備費を確保しておくのが賢明な判断です。

土地購入直後の場合:売主の「契約不適合責任」

土地を購入して1年以内(あるいは契約書で定めた期間内)に埋設物が見つかった場合、売主に撤去費用を請求できる「契約不適合責任」が適用される可能性があります。これは、引渡された土地が契約内容と異なる場合に売主が負う責任です。

POINT

ただし、契約書に「現状有姿」や「責任免除」の特約がある場合は制限されるため、契約書の確認が必要です。

地中埋設物を撤去しない選択肢はある?

地中埋設物を撤去しない選択肢はある?

地中埋設物が見つかった際、高額な追加費用を避けるために「そのまま埋め戻してほしい」と考える方もいるかもしれません。ここでは、地中埋設物を放置するリスクと残しておくことが許されるケースを解説します。

放置することの大きなリスク

埋設物を放置すると、地盤沈下を引き起こし、新しく建てる建物が傾く致命的なリスクがあります。土地を売却する際は、瑕疵として扱われ、売却価格の大幅な下落や契約解除・損害賠償請求に発展する可能性もあります。将来的な法的・金銭的トラブルを考慮すれば、発見時に確実に除去しておくのが最も賢明な判断です。

残置が許容される例外的なケース

極めて稀ですが、撤去することで隣地の地盤や道路の構造に悪影響を及ぼすと判断された場合、例外的に残置が認められることがあります。例えば、巨大な擁壁の一部が地中に深く入り込んでおり、抜くことで周囲が崩壊する危険があるケースなどです。この場合、専門家によるリスク評価を行い、重要事項説明書に正確に記載することが不可欠です。

安心して任せられる解体業者の見極めポイント

優良な業者は、地中埋設物のリスクを事前に説明し、発見時には迅速に写真付きの報告を行います。見積書に「地中障害物別途」の旨を明記し、かつ発生時の単価を提示してくれる業者は信頼が置けます。

逆に、説明もなく勝手に撤去して後から高額請求をする業者や相場より極端に安い見積もりを出す業者には注意が必要です。不法投棄によるリスクもあるため、イレギュラーな事態にも柔軟に対応できる解体業者かチェックしてみてください。

解体工事で地中埋設物が出てきてもビクトリーなら安心

解体工事で地中埋設物が出てきてもビクトリーなら安心

ビクトリーは、創業以来培った豊富な実績に基づき、着工前の入念な現地調査を徹底しています。埋設物発見時は、即座に現場の状況をデータ共有し、施主様が納得されるまで調査して状況を説明します。

「安心安全な解体を目指したい」「土地の来歴が不明」といった方は、ぜひビクトリーにご相談ください。

まとめ

解体工事での地中埋設物の扱い

この記事では、解体工事での地中埋設物の扱いを解説しました。解体工事における地中埋設物は、決して他人事ではない大きなリスクです。発見時には工事を一時中断し、証拠写真とともに適切な費用負担の協議を行うことがトラブル回避の鉄則となります。

埋設物の放置は将来的な地盤沈下や資産価値の大幅な低下を招く恐れがあります。そのため、信頼できる業者と連携し、適正に処理することが極めて重要です。まずは地歴調査や試掘を検討し、将来にわたって安心できる土地の基盤を作りましょう。

総合解体 / 解体事業についてはこちら

サービスに関するご相談はこちらから

SNSでシェアする