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リチウムイオン電池の適切な処理方法は?安全に処分するポイントと管理方法を徹底解説!

昨今、ゴミの不適切な処分が問題になるケースが増えています。最近では埼玉県川口市のゴミ処理施設で、不適切に処分されたゴミが原因と思われる火災も発生しています。特に、さまざまな電化製品に使われているリチウム電池の処分には、細心の注意を払わなければいけません。

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この記事では、リチウムイオン電池の適切な処理方法について解説します。また、安全に処分する際のポイントやリチウムイオン電池の正しい管理方法についても解説します。リチウムイオン電池の処分で分からないことがある方は、参考になるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

リチウムイオン電池とは

リチウムイオン電池は、正極と負極の間でリチウムイオンが移動することで充放電を行う電池です。小型化が容易で急速充電も可能、加えて充電を継ぎ足しで行ってもバッテリーの寿命に影響しないことから、幅広い製品で使用されています。

リチウムイオン電池が使われている製品

リチウムイオン電池は、先ほど解説したような特徴から、数多くの電化製品に使用されています。身近なところではスマートフォンやパソコンといった電子機器に使われています。また、コードレス掃除機や電気シェーバーなど、充電して使用する家電に使われているバッテリーの多くがリチウムイオン電池です。

家庭で使われる電気製品以外にも、電気自動車やドローン、医療機器や人工衛星などにも使われています。

リサイクルが基本

このように、幅広い製品で使用されるリチウムイオン電池も、性能が劣化することでいずれは廃棄しなければいけません。リチウムイオン電池を廃棄する際は、リサイクルすることが原則です。

なぜなら、リチウムは採掘が難しいレアメタルであり、電池には有害物質が使用されているからです。

こうしたこともあり、リチウムイオン電池はゴミとして処理するのではなく、適切に回収しリサイクルしなければいけません。

リチウムイオン電池の安全な処理方法

次はリチウムイオン電池の安全な処理方法を解説します。先ほど解説した通り、リチウムイオン電池はリサイクルすることが原則です。

ここでは、家庭で使用したリチウムイオン電池と企業が使用したものに分けて、処理方法を見ていきましょう。

家庭で使用したリチウムイオン電池の場合

家庭で使用したリチウムイオン電池を処理する場合、以下のいずれかの方法が一般的です。

  • 店舗で回収してもらう
  • 自治体に回収してもらう

 

それぞれの方法を具体的に解説するので、正しい知識を身につけて、リチウムイオン電池を処分する際に活かしてください。

店舗で回収してもらう

家庭で使用したリチウムイオン電池をリサイクルするには、店舗で回収してもらう方法があります。小型のリチウムイオン電池であれば、家電量販店などに設置してある回収ボックスへ入れるだけです。

車のバッテリーやポータブル電源などサイズが大きいリチウムイオン電池は、販売店やメーカーに問い合わせましょう。

自治体に回収してもらう

家庭で使用したリチウムイオン電池をリサイクルするには、自治体に回収してもらう方法もあります。リチウムイオン電池を回収しているかどうかは自治体によって対応が分かれるため、注意が必要です。回収している場合は、役所などに回収ボックスを設置している場合があります。

会社で使用したリチウムイオン電池の場合

企業などが業務で使用したリチウムイオン電池をリサイクルする場合、適切に処理しなければ罰則が科される場合があります。そのため、必ず適切な処理が可能な廃棄物処理業者へ委託しなければいけません。

POINT

株式会社ビクトリーでは、解体だけでなく産業廃棄物の処分も行っています。発生した産業廃棄物の回収から処分まで、法律に基づいて適切に処理します。企業活動で発生した産業廃棄物の処理でお困りの方は、株式会社ビクトリーにご相談ください。

リチウムイオン電池を適切に処分しないと火災につながる

リチウムイオン電池は、適切に処分しなければ、発火する危険性があります。なぜなら、リチウムイオン電池は外部からの衝撃に弱いからです。万が一、リチウムイオン電池が変形したり破損したりすると、ショートして発火する恐れがあります。

実際に、リチウムイオン電池の不適切な処理が原因でゴミ処理施設や産廃処理施設で火災が発生した事例もあります。

そうなると、自治体に住む多くの人の生活に支障が出る恐れもあるため、必ず適切に処理しなければいけません。

リチウムイオン電池を安全に処分するためのポイント

ここからは、リチウムイオン電池を安全に処理するためのポイントを紹介します。リチウムイオン電池を処分する際は、以下の点を守りましょう。

  • 水分で濡らさない
  • 分解しない
  • 端子部分を絶縁する
  • 全体を梱包する

 

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

水分で濡らさない

リチウムイオン電池が水に濡れると、保護回路が動作しなくなり、発火や発熱する恐れがあります。そのため、使用する際はもちろん、廃棄する際もリチウムイオン電池そのものが濡れないように注意しなければいけません。

特に、車のバッテリーなど、大型のリチウムイオン電池の場合は、感電の危険性もあります。たとえ放電していて処理するだけの状態でも、水に濡れる心配のない環境で処理することが重要です。

分解しない

リチウムイオン電池を処分する際、絶対に分解や解体はしてはいけません。なぜなら、発火する危険性があり、煙が発生する可能性もあるからです。

そして、解体されたリチウムイオン電池は店舗でも自治体でも回収してもらえないこともあります。

リチウムイオン電池のリサイクルは、適切な順序を守って専門的な技術と知識を使わなければいけません。そのため、処理する際は、解体せずにそのままの状態で回収してもらいましょう。

端子部分を絶縁する

リチウムイオン電池を処分する際は、端子部分を忘れずに絶縁しましょう。なぜなら、使い終わったリチウムイオン電池にわずかでも電気が残っていた場合、火災が起こる危険性があるからです。

そうした事故を防ぐためには、絶縁テープで端子を覆い、端子が他のものと接触しないように処理することが重要です。使い終わったリチウムイオン電池でも、油断せずにしっかりと絶縁処理を行いましょう。

全体を梱包する

使い終わったリチウムイオン電池を処分する際は、全体を梱包しましょう。特に端子は、解説したように、外部環境に全く触れないようにしなければいけません。また、リチウムイオン電池全体をしっかり梱包すれば、水濡れなども防げます。

先ほども解説しましたが、リチウムイオン電池は衝撃や破損に弱い性質があります。しかし、しっかりと梱包すれば衝撃や破損に耐えられるため、しっかりと全体を保護しましょう。

リチウムイオン電池の安全に管理する方法


次は、リチウムイオン電池を安全に管理する方法を解説します。
リチウムイオン電池を補完する際は、以下の点を意識してください。

  • 子どもや動物が触れない場所で保管する
  • 長期間使用しない場合は機器から取り出す
  • 使用時や充電時は機器に正しく接続する
  • 改造しない

 

子どもや動物が触れない場所で保管する

リチウムイオン電池そのものや使用している製品は、子どもや動物が触れない場所で保管しましょう。なぜなら、想定外の衝撃や破損が加わる恐れがあるからです。多少の衝撃などは想定されていても、強い衝撃が加わると発火する危険性があります。

そのため、リチウムイオン電池や使用している電子機器を保管する際は、子どもや動物が触れられない場所を作りましょう。そして、傷がついたり衝撃が加わったりしないように、注意して管理してください。

長期間使用しない場合は機器から取り出す

リチウムイオン電池を使用した機器などを、長期間使用しない場合は、製品から取り外しましょう。なぜなら、長期間にわたり放置されると、電流が少しずつ漏れ出して過放電になる恐れがあるからです。

リチウムイオン電池を使用した機器が過放電の状態になると、電池の寿命が縮み、事故につながる恐れがあります。そのため、しばらく使わないことがあらかじめ分かっている場合は、電池を取り出しておきましょう。

使用時や充電時は機器に正しく接続する

リチウムイオン電池は、使用する際も充電する際も定められた機器に正しく接続することが重要です。なぜなら、定められた機器以外で使用や充電しようとすると、発火や破裂といった事故が起こる可能性があるからです。

リチウムイオン電池を使用する際は、プラスとマイナスを正しく接続しましょう。充電する際は専用の充電器を使用し、正しい機器を使うことが重要です。

改造しない

リチウムイオン電池を管理する際、改造してはいけません。先ほど解説したように、分解することも危険ですが、改造も同様です。リチウムイオン電池を専門的な知識や技術もなく改造すると、内容物で怪我や火傷を負う危険性があります。

また、リチウムイオン電池を改造すると保護機構が機能しなくなり、発火や破裂といった事故を起こす危険性があります。こうしたことを防ぐために、リチウムイオン電池は購入した状態で使用しましょう。

リチウムイオン電池の処分に関する地域の取り組み

埼玉県の取り組み
次は、リチウムイオン電池の処分に関する地域ごとの取り組みを紹介します。ここでは、川口市と埼玉県でのリチウムイオン電池の処理について見ていきましょう。

川口市の場合

川口市では、令和7年1月3日に朝日環境センターで発生した火災を受けて、ゴミの処理方法に関する注意喚起を行っています。特に、近年全国的に問題となっているリチウムイオン電池の処分については、必ず絶縁してリサイクルするように呼びかけています。

川口市は、自治体によるリチウムイオン電池の回収は行っていません。そのため、川口市でリチウムイオン電池を処分する場合、家電量販店やスーパーに持ち込む必要があります。

埼玉県の場合

埼玉県では、家庭から出たリチウムイオン電池からレアメタルを回収する実証実験を行っています。先ほど解説したように、リチウムイオン電池にはレアメタルが使われており、回収することで再資源化が可能です。

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現在は、以下の5つの市で、リチウムイオン電池からレアメタルの回収を試みています。

  • さいたま市
  • 所沢市
  • 狭山市
  • 上尾市
  • 越谷市

 

それぞれの市では専用の回収ボックスを設置し、リチウムイオン電池を集めています。

【まとめ】リチウムイオン電池の適切な処分で安全と未来を守る

リチウムイオン電池は、非常に便利なため、家庭用から産業用まで幅広い電気製品に使われています。しかし、適切に管理・処分を行わなければ発火や破裂といった事故を起こす危険性も秘めています。特に、ゴミ処理施設での火災は地域社会全体に影響を及ぼすため、正しい管理と処分が欠かせません。

POINT

ビクトリーでは、収集した産業廃棄物を自社工場で品目ごとに分別し、リサイクル可能な資源を最大限活用する取り組みを行っています。また、安全な廃棄物処理を徹底することで、環境への負担を最小限に抑えています。

リチウムイオン電池の処分においても、正しい知識と方法で対応することで、事故のリスクを減らし、資源の循環を実現できます。ぜひ、この記事を参考に、リチウムイオン電池の正しい処分方法を実践してみてください。

起こらなくてよい事故を減らし再び資源として使うことで、未来につながる安全で持続可能な廃棄物処理の実現に向けて、これからも尽力してまいります。

リチウムイオン電池の処分や産業廃棄物の取り扱いについてのご相談は、ぜひお気軽にビクトリーまでお問い合わせください。

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